さて、先日むちうちの後遺症について質問を受けました。
むちうちとは、正式には外傷性頚部症候群、頚部捻挫と診断名がつくことが多いです。
一般的には自動車の追突事故で受傷するのが一般的ですが、柔道やラグビー等のスポーツで発生することもあります。
頭部は重いので衝撃を受けた際に、頭がふられて首がムチのようにしなることからむちうちという呼称がついたと考えられます。
どれくらいで治るのか?
むち打ちに限らず聞かれる質問ですが、ケースバイケースと言わざるを得ません。
同じ事故に遭遇しても、ぶつかるのが見えていて身体を緊張させていた状態と全く死角からぶつけられた場合とでは後者の方が損傷度合いが大きいんですね。
後は、受傷された方の筋力にも左右されますし。もちろん追突されたスピードやその車の重さ、ぶつかった角度によっても変わってきます。
後遺症について
近年、むちうち受傷後におこる原因不明の頭痛の原因として脳脊髄液減少症が言われています。
脳や脊髄は、脳脊髄液という液体の中で種々の衝撃から守られています。
むち打ち等の外傷を受けた際に、この脳脊髄液が漏れて減少してしまい脳や脊髄が正しい位置よりも下がってしまい頭痛をはじめめまい、倦怠感、集中力思考力の低下、視力障害、頚部肩部周囲の違和感を引き起こすと言われています。
当院では、特別な事情で患者様が拒否しない限りは交通事故による受診の場合、病院、クリニックとの併行受診を勧めています。
このように脳脊髄液減少症の症状があとから出た場合も、専門医の診察が受けられMRI等の医療機器を使って検査をしてもらえるからです。
当院に来院されてからでも、紹介状をお渡しして病院、クリニックに通院することができますのでご相談ください。
むちうちの際の交通事故診療の受け方